Apple Watch 6以前の旧モデルを使っていると、そろそろApple Watch 7に買い替えるべき?と悩むことでしょう?
まだ腹を決められていなくて、迷っている人がこの記事に辿り着いたはずです。
そこでこの記事では、Apple Watch Series 4を使っていた筆者が、Apple Watch Series 7に乗り換えた結果を率直にお伝えしたいと思います。
Apple Watch Series 7を検討される方のお役に立てれば幸いです。
これ以降はApple Watch Series Series 4はApple Watch 4、Apple Watch Series 7はApple Watch 7と表記しますのでご注意ください。
Apple Watch 7とは
Apple Watch 7は、2021年に発売されたApple Watch Apple Watchシリーズの第7世代です。
この世代の主なセールスポイントは、以下の3つです。
- 大画面化
- 充電時間の短縮
- ヘルスケア機能の拡充
これらの特徴が、そのまま旧世代との比較ポイントになります。
なお、今回比較対象としたのは筆者が持っているのは2018年発売の「Apple Watch Series 4」ですので3世代分の違いがあります。
Apple Watch 7とApple Watch 4を比べてみた
手持ちのApple Watch 4から、Apple Watch 7に買い替えた場合にどうなるのか、その実態をご紹介します。
主なスペックを比べてみた
差分がある点を中心に、主なスペックを下記の表に整理しました。
仕様 | Apple Watch 7 | Apple Watch 4 |
---|---|---|
サイズ | 45mm / 41mm | 44mm / 40mm |
解像度 | 396×484ピクセル 352×430ピクセル | 368×448ピクセル 324×394ピクセル |
ディスプレイ | LTPO OLED 常時表示 Retina ディスプレイ 1,000ニトの輝度 | LTPO OLED Retina ディスプレイ 1,000ニトの輝度 |
ストレージ | 32GB | 16GB |
Wi-Fi | 802.11b/g/n 2.4GHz & 5GHz | 802.11b/g/n 2.4GHz |
Bluetooth | 5.0 | 4.2 |
耐水性能 | WR50(水深50メートルの耐水性能) | 同左 |
防塵性能 | IP6X | なし |
血中酸素濃度 | 血中酸素濃度センサー | なし |
心拍数機能 | 第3世代 光学式心拍センサー | 第2世代 光学式心拍センサー |
心電図機能 | 電気心拍センサー | なし |
加速度センサー | 最大32G (転倒検出対応) | 最大16G |
コンパス | 電子コンパスを内蔵 | なし |
騒音モニタリング | あり | なし |
Digital Crown | 触覚的なクリック感 | あり |
Apple Pay | Felicaに対応 | 同左 |
ケース素材 | アルミ / ステンレス / チタニウム | アルミ / ステンレス |
こうやって比べてみると、かなり基本性能が向上していることが分かりますね。
特に、本体&画面の大きさが変わったことが最大の特徴で、使ってすぐに明らかな違いを感じられます。
以降では、この画面サイズの影響を中心に紹介します。
本体サイズを比べてみた
Apple Watch 7では、本体サイズが大きくなったのが主な特徴の1つです。
実際に測ってみると、こんな感じになります。
これをApple Watch 4と比べてみると、こんな感じになります。
ご覧の通りに本体サイズが大きくなっています。といっても、ごく僅かな差ですけどね。
そのため、腕に付けたときに不都合を感じるようなことはありませんし、「新モデルにすると腕からはみ出る~」なんて違いもないでしょう。
画面サイズを比べてみた
Apple Watch 7は本体サイズが大きくなって、操作画面も広くなりましたね。
どれくらいの画面サイズかは、筆者の腕に装着した様子をご覧ください。
筆者の腕は平均的な大人の男性サイズで、太くも細くもありません。
その腕に付けるなら、45mmサイズのApple Watch 7が丁度良いサイズですが、特に大きくなったとは感じにくいかも知れません。
そこでApple Watch 4と比べてみます。
このように比較してみると、画面サイズが大きくなっていることを実感できるはずです。
ただ、このApple Watchの小さな画面でWebページや動画を見るわけではありませんから、「大きくなったから何か良くなるの?時計が見にくいとか思ったことないよ?」という人も居るはずです。
ところが、実際には操作しやすくなった部分がいくつかあります。
操作感を比べてみた
画面が大きくなって違うのは、全体的にボタンが押しやすくなったことです。
それを特に感じるのは次の3つのアプリですね。
電卓
ちょっと地味ですが、実は電卓アプリが使いやすくなりました。
こちらは数字キーなどがたくさん並んでいるので、その恩恵が分かりやすいです。
キーが大きくなって、筆者のような男性の指でも、窮屈さを感じることはないサイズになりました。
電卓をよく利用する人は、iPhoneに手を伸ばして開くよりも、Apple Watchに「Hey Siri, 電卓」と言うだけで使えるのは便利ですね。
電話
最近は利用機会が減っているかも知れませんが、電話アプリにも効果があります。
電話番号を入力する際には、数字キー(テンキー)の大きさが役立ちます。
ご覧の通り、大きくなった画面に目一杯詰め込まれたテンキーが押しやすいです。
以前はけっこう間違って押しやすいサイズだったのですが、Apple Watch 7で大きくなって押し間違わないサイズになりました。
メッセージ&LINE
Apple Watchで利用できるメッセージングアプリには、標準のメッセージアプリに加えて、LINEアプリなどがあります。
Apple Watch 7では、これらメッセージアプリやLINEでキーボードを使えるようになりました。こんな感じです。
若干キーが小さく感じますが、指を近づけるとキーが大きくなる仕様ですから、十分にタップして入力することができます。
ただ、英数字にしか対応していなくて、日本語に変換できないのが残念なところ…
結局は「マイク入力した方が楽だな」と感じてしまうかも知れません。
充電時間を比べてみた
Apple Watch 7のもう一つの大きな進化ポイントは、充電時間の短縮です。
Apple Watch 6からは「最大33%の充電時間短縮」がメリットとしてプッシュされています。
しかし、それ以前のモデルと比較してどうか?という情報がありません。
そこで、筆者のApple Watch 4と比較した場合にどれだけ高速化したか、実証実験をしてみました。
前提条件はこちら。
- どちらも0%まで完全放電した後、100%まで充電完了する時間を計測する
- 使用する充電ケーブルは、Apple Watch 7付属のUSB Type-Cコネクタの充電ケーブル
- 65W対応のUSB Type-C向け充電器を使用した(Apple社 非純正)
- Apple Watch 4は既に3年使用しており、バッテリーの劣化がある
これらを踏まえた実験結果がこちらです。
モデル | 所要時間 | 所要時間(秒) | 差分 |
---|---|---|---|
Apple Watch 7 | 1:17:54.21 | 4,674秒 | -2,197秒 (約31%短縮) |
Apple Watch 4 | 1:54:31.74 | 6,871秒 | – |
先のApple Watch6と比較した場合の進化ポイントと相違なく、33%に近い短縮時間となりました。
つまり、最大33%の充電時間短縮は6以前のモデルでも同じと言えそうです。
実際には、だいたい1時間以内に8割くらいの充電が完了します。
お風呂やご飯を食べている間に充電するサイクルであれば、寝るときにApple Watch 7を付けて寝る人でも毎日運用していくのは難しくないでしょうね。
旧モデルには無かったApple Watch 7の新機能は?
画面が大きくなったこと以外にも、いくつかWatch OS 8との組み合わせで使えるようになった機能があります。
充実したヘルスケア機能
Watch OS 8とApple Watch 7の組み合わせで、ヘルスケア関連のアプリが拡充されました。
まず「血中酸素ウェルネスアプリ」で、血中酸素濃度を計測できるようになりました。
また、「心電図アプリ」を使って、簡単に心電図が計測できるようにもなりました。
更に、センサー能力が向上したので、「心拍数計測アプリ」の計測精度が向上しました。
この他にも、最大32Gで転倒検出に対応した加速度センサーなんかもありますね。
よく転倒したかのように誤検出されていましたが、それが改善されているようです。
これらヘルスケアアプリが充実したということは、より健康に気を遣いたい人、高齢者、持病を持つ人にとって嬉しいスマートウォッチになったといえるでしょうね。
かくいう筆者も持病を持つ者ですから、心拍数などを自動計測してくれるのは有り難いですね。
探す機能の充実
これまでApple Watchから探せるのは連携しているiPhoneくらいでした。
ところがApple Watch 7では、次のアプリで色々探せるようになりました。
「持ち物を探す」アプリでは、Apple WatchからAirTagを探すことができます。
「人を探す」アプリでは、 Apple Watchから人を探したり、自分の位置情報を誰かに送信したりすることができます。
また、「デバイスを探す」アプリでは、同じApple IDでログインしているデバイスの位置情報を確認できたり、家族のデバイス(ファミリーデバイス)の位置情報を確認できます。
また、対象となるデバイスの「紛失モード」を有効にすることもできます。
iPhoneが手元に無いときや取り出すのが面倒なときに、ぱっと使えるのが良いでしょう。
ワークアウトアプリが自転車を自動検出してくれる
ワークアウトアプリは、ランニングの自動検出に対応していました。
この機能では、ランニングをしているとApple Watchが「ワークアウト中のようですね」と、ワークアウトアプリでの計測を提案してくれるのです。
このワークアウトアプリの提案機能が進化して、自転車移動にも対応しました。
つまり、Apple Watch7のワークアウトアプリが自転車移動を察知しての計測を提案してくれるのです。
実際の画面では、このように「屋外サイクリングを記録」と提案してくれます。
筆者はロードバイクも乗りますし、子供の送り迎えで自転車に乗ることもあります。
ワークアウトアプリの起動を忘れていると、その都度Apple Watchが提案してくれるのです。便利ですね。
コンパスアプリ
こちらも地味なアプリですが、Apple Watch 5/SE以降ならコンパスアプリが使えます。
腕時計にコンパス機能があると、携帯性が高いのが魅力ですよね。
こちらはWi-Fi やモバイルデータ通信に接続されていなくても動作します。
つまり、山登りなどアウトドアに行くときには、重宝するかも知れませんね。
本当にApple Watch 7に買い替える価値はあるのか?
ここまで述べてきたApple Watch 7の進化ポイントに加え、実際に買い替えて使い込んでみた筆者の結論はこちら。
Apple Watch 7に買い替える価値はない!
正直なところ、新品になってバッテリー持ちが良くなったこと以外は、「もうこれが無いとダメ!」と思うような魅力的な機能追加はありません。
ヘルスケア機能も、今となっては無くても困るというほどではありません。
血糖値や血圧を測ってくれるのであれば、話は変わってくるんですけどね…
とはいえ、これまで紹介した機能に魅力を感じる方には、Apple Watch 7に買い替えるのは止めません。
あと、Apple Watch 7を購入してドヤりたい人も良いでしょう。
しかし、半額で買い替えられるなら新品のApple Watch 4を選ぶというレベルです。
つまり、筆者のオススメは買い替えるならApple Watch SEです。
Apple Watch SEは、Apple Watch 4から少し機能アップしたモデルながら、価格は半額に近いスマートウォッチです。
この高いコストパフォーマンスはかなり魅力的で、Apple Watchシリーズのベストセラーになっています。
もし不都合が無いなら、ぜひApple Watch SEを選択することをオススメしますね。
ただ、ここまでは筆者の個人的な意見ですので、最後は下記の記事で価格比較してみると良いのではないでしょうか。
この記事を読んで、1人でも多くの方が「Apple Watch 7とApple Watch SEのどちらを買うか」という難問に答えを出せるようになることを願ってやみません。
最後まで読んでいただいて、誠にありがとうございました。