【書評】「これがマストドンだ! 使い方からインスタンスの作り方まで」を読んだ正直な感想

この記事は約 6 分で読めます。

どうも、匠です。

実家に帰省して、実家のパソコンのメンテナンスをいつも通りしつつも、ゴールデンウィークの課題図書として、こちらの書籍をKindleで読んでみました。

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結論

読んでみて、というか、保有して正解でした。

この三週間、ずーっとマストドン(Mastodon)界隈の動きを追っていたので知らないことはないだろうし、読む意味があるのか迷ってましたんですが、思い切って購入して読んでみてよかったな、と。

あんなにごく短期間で、よくここまで骨太な内容を詰め込んで発行したな、と。

ここまでバラエティに富んでると嬉しくなるけど、一回じゃ全部理解しきれないな、と。

これぞ、「これがマストドンだ!」という感じです。

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読んで良かった

正直、この内容の多彩さはすごいです。マストドン(Mastodon)が流行りはじめた概略から始まり、マストドン以前のSNSの歴史が紹介されて、マストドンについてわかった気になります。その後、初歩的な使い方からマストドンの楽しみ方を様々な立場で。そうかと思ったら、APIの叩き方から無料でのインスタンスの立て方、果ては大規模運用のエッセンスまで。。。幅広すぎるでしょ!?

そのいくつか引用させてもらって面白さを共有します。

マストドン開発者が思い描くサービス思想

ロッコ氏が思い描いたのは、メールサーバーのような、あるいは R S Sのような、誰でもサ ービスを立ち上げ、互いに短文メッセ ージをユーザー同士で送信し合えるサービスでした 。

開発者の目指す方向が端的にわかる一文です。というか、手軽な公共サービスを目指してることがよくわかる良い表現だな、と。

マストドンを端的に表すと?

分散型でありながら、連合して情報をゆるやかに束ねる機能をもったオープンソ ースのソーシャルネットワ ークサービス、それがマストドンなのです 。

言いえて妙な表現でありながら、的確に説明してくれています。特に「ゆるやかに束ねる」という表現がピッタリで、他の人に説明する時に使いたいと思った次第です。

ハッとさせられた「トゥートの注意事項」

そうしたとき 、「この程度の発言は大丈夫」「この程度のエロは大丈夫」という認識は危険です。あなたが同意するかしないかではなく、もしフォロワーにとって迷惑になる可能性が少しでもあるならば、表示するかどうかの選択権をフォロワ ーに与えましょう 。

エロい文書やコンテンツを投稿しないから大丈夫、と浅い認識をしていた自分にハッとさせられました。こういうことを考えられるSNSというのもまたマストドンの魅力なのだと思い直した次第です。

江添亮さんの反省

オレが間違っていたぞ、清水亮。

これはマストドンが盛り上がる前に批判していた江添さんが、実際にマストドンにハマって反省したことから始まる面白くもすばらしい文章の始まりです。最初から「なんのこっちゃ?」とのめり込ませてくれます。この変わりようがスゴい。

そして、今同じように「マストドンにハマらない」「マストドン面白くない」とか言ってる人達の何人が、近い将来に同じようなブログを書くのかな?と思うと、今から心踊るわけです。

ぬるかるさんの苦悩

こうして mstdn.jp は二回の大量絶滅を経験したわけですが、その教訓はさくらクラウドへ移行した現在のmstdn.jpに活かされています。

個人、しかも学生がサービスを立ち上げて、あれよあれよという間にドワンゴへ就職してしまうシンデレラストーリー(?)ばかりが話題になっています。しかし、そこに至るまでのたくさんの障害と苦悩を適切な判断で乗り越える姿は壮絶なものがあり、この本にはキッチリ記されています。その姿は、マストドンだけでなく様々なサービスを立ち上げたい若者に希望を与え、おじさん達には「俺も頑張らねば」と奮い立たせてくれます。

高橋征義さんが見た「マストドンAPI」

マストドンは「ありえたかもしれない、よりよいTwitter」を目指したものであり、マストドンAPIからもその思想が垣間見られるのです。

それだけマストドンのAPIの使いやすさを現した端的な表現です。たしかにプログラミングが苦手な匠でもそこそこいじれてますから、少なくとも簡潔さという意味では恩恵を受けています。

マストドン研究会「まずは触れてみるべきだ」

ただ一つ間違いないのは、このムーブメントに対して傍観者や評論家を気取らず、まずは触れてみるべきだということです。激流のように流れ落ちる連合タイムラインを眺め、反射神経を使って一言トゥートしてみれば、何かつかめるものがあるはずです。

これこそが重要です。

トゥートして、お気に入り付けて、ブーストしてみましょう!

話はそれからだ。

引用できない読みどころ

後半はほぼ技術書なので、晒すと怒られると思うので引用はできないのですが、匠が気になった&覚えたい内容はこちら。

  • ホームに様々なフィルタがかけられる正規表現5種類
  • Rubyで簡単にAPIを叩いてタイムライン取得できるまでのスクリプト
  • 無料でマストドンのインスタンスを作れる画像付き手順書
  • マストドンのリソース特性と枯渇など障害へのトラブルシューティング
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注意

短期間での発行を目指したが故に、ブログからの転載がいくつも見られます。そういう意味では金を払う意味があるのか、という気がしてしまうかもしれません。

ただ、それは杞憂というか、無粋というか、気にすべきではないこととい言いたいです。

これだけキチンと内容のある文章をピックアップしてくれているだけでも価値がありますし、散りばめられたリンクがまた良質で、リンク集としても価値があります。それらを探す時間を短縮してくれるという意味でも投資対効果は高いのです。

この本は「正しくマストドンを理解できる本」です。

この本を読めば2017年5月1週時点でマストドンの理解に必要な情報はほぼ網羅できるという点で充分だと匠は考えます。そういう意味で、匠は購入してよかったと考えています。編集者の短期間の頑張りを称賛を送りたいと思います。

ただ1つ難点を言うと、Kindle本なのでコピペができなくて、HTML化して一度送らないといけないので、コードなどをすぐ流用しにくいのだけが難点です。まぁ、これは紙の本と同じなんですけどね。

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こういう人が読むべき

この「これがマストドンだ! ~」は、単なるマストドン初心者が初歩的な使い方を知りたいだけのために読むには、少し勿体無いクオリティです。そこでこの「これがマストドンだ! ~」については、匠は下記のような人が読むと良いと考えます。

  • マストドンを丸っと理解したい人(主に技術者)
  • ごく初歩的な使い方は覚えたけど、既に楽しんでる人達の使い方をヒントにして、もっと楽しみたい一般の人
  • 単にマストドンのインスタンスを構築するだけでなく、サービス提供をを検討している人
  • マストドンが流行る流行らないの議論に加わりたい人
  • マストドンを否定する材料を探している人

匠は片手間に2時間くらいでサクッと読めたんですけど、もう少し詳しく読みたくなったので、帰省からの帰り道にもう一度読破しようと思います。

(追記:2017/5/10)この後、3回読み直しました(汗

ITセキュリティを生業とするエンジニアという名の社畜です。妻と子供一人と共に、毎日を楽しく生きてます。このブログを通じて、ただひたすらに共有欲を発散しています。詳しいプロフィールはこちら