- インターネット回線をもっと高速化したい
- テレワークで使う回線を安定させる方法はないか
- 5Gホームルーターってどうなの?
テレワークの生命線ともいえるインターネットですが、遅い/不安定/高いといった問題がある家庭も多いでしょう。
古い高層マンションのVSDL回線に苦闘し続ける筆者。もう4年以上もの間、高速なインターネット回線を模索し続けています。
苦闘の片鱗が垣間見える過去記事
IPv6の効果は凄い!自宅のフレッツ光を10倍以上も高速化した話
auひかりの無線LAN親機サービスを解約して節約できた話 など
そんな筆者にとって、5Gホームルーターが希望の光をもたらしました。実際に利用している5Gホームルーターはこちらです。
このルーターとインターネット回線を手に入れるまでには、かなり大変な苦労がありました。しかし、この5Gホームルーターを導入することによって、安定した高速なインターネット回線を確立できたのです。
この記事では5Gホームルーター「home 5G」を使って、どうやって家庭内のインターネット回線を安定かつ高速にしたかを紹介します。以下に該当する方には、お役に立つ記事になっています。
- 自宅のインターネット回線に不満がある人
- ネットワーク中級〜上級者(ルーター/無線APを自力で設定できる人)
- インターネット回線に投資できる人(完全に無料では絶対無理)
かなりニッチな内容ですが、皆様のテレワークが快適になることを願っております。
まだ home 5G を導入していないのであれば、下記からお得に契約する方法をチェックしてください。絶対にドコモ・オンラインショップや量販店で契約するのは避けましょう!
NTTドコモ 5Gホームルーター「home 5G」

この記事に訪れている方はご存知のはずですが、NTTドコモ 5Gホームルーター「home 5G」と関連するサービス名/機器名は以下の通り。
home 5G | NTTドコモ社が提供する5Gホームルーターのサービス名、またはサービスプランの名称。インターネット回線や機器など、全部を総称して呼ぶことが多い。 |
home 5G HR01 | NTTドコモ 5Gホームルーター自体の機器名称。型番。 |
この「home 5G」については、下記で詳しく紹介しました。知らない方はぜひ確認してください。
サービス提供会社から詳しい情報を知るには、下記のボタンをクリックしてください。
home 5Gの詳細とお得情報を掲載中

NTTドコモのオンラインショップや販売店で契約しようとすると苦労するよ…
home 5G契約での苦労はこちらをご覧ください。
5Gホームルーターでテレワークを快適にする方法
この5Gホームルーター「home 5G」導入でインターネット回線をどうに快適にするか、その方法は以下の3パターンに分けられます。
- ネットワーク技術に詳しい方に向けた内容になっています。ネットワーク技術に疎い方にはかなり難しい内容となりますので、実際に試すことはオススメしません。
- 一般的な光回線を考慮して終端装置を「ONU」と記載しました。しかし、我が家はVSDL回線なので本来は「VSDLモデム」が正しいです。ただ、話の主題では無いですし、分かりやすさを重視して、修正していません。予めご了承ください。
方法1.メイン回線の置き換え
NTTドコモの5G通信回線が安定していれば、home 5Gでメイン回線の置き換えが可能です。例えば、筆者の自宅では下記の構成が考えられます。
この構成ではONU機器と外部への有線配線が無くせるため、シンプルに構成できることが魅力です。また、集合回線であるVSDL回線なら夜間帯での速度低下が起こりやすいですが、5Gホームルーターなら速度低下のリスクが減ります。(完全になくなるわけではありません)
メリット | デメリット |
ネットワーク構成がシンプルになる 費用が安くなる 輻輳(混雑)の影響を受けにくくなる | 回線の安定度が落ちる レイテンシー(遅延)が大きくなる 建物によっては速度が上がらない |
ただし、次の条件をクリアする必要があります。
No | 条件項目 | 条件 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 回線速度 | 100Mbps以上 | VSDL回線の最大100Mbps(条件はサービス毎に異なる) 5Gエリアなら100Mbps~400Mbpsが利用可能に。 |
2 | 安定性 | 長時間利用で不便を感じない | 長時間の通信で影響なし、レイテンシーが少ないなど |
3 | 価格 | 安い | フレッツ光(UR向けVSDL回線)比 |
4 | 上限 | 回線の制限無し | VSDL回線は利用条件なし |
実際には2をクリアするのが難しいです。というのも、鉄筋コンクリートなど機密性の高いマンションでは、電波が壁に阻まれやすいからです。(レピータ装置などで緩和できますが)また、通信量が多すぎると制限を受けるという話も聞きます。
これらのリスクに加えて既存回線を無くす不安もあり、我が家ではこの方法は採用しませんでした。

5Gエリアになったら採用したいかな
方法2.バックアップ回線の置き換え
「home 5G」回線を使った、インターネットの冗長回線として考える方法もあります。
ここ数年の筆者はフルタイムで在宅勤務をしており、1日3~10時間はオンライン会議に参加せざるを得ません。そのため、安定したインターネット回線は生命線です。そんな状況から、VSDLしか許されない厳しい環境ながら、仕方なくVSDL回線を2回線で冗長構成をとっていました。
このような2回線のネットワーク環境では、5Gホームルーターで片方の回線を置き換える方法が考えられます。
冗長回線の代わりに、5Gホームルーター(home 5G HR01)を配置するだけというシンプルな構成が取れます。筆者宅の場合、auひかりの有線配線とONU、ルーターという3つの機材が、1つの機材に集約できて大きな削減です。
また、筆者宅のauひかり回線とISPは高価でしたから、かなりのコストダウンが図れることは確実でした。
移行前 | 移行後 |
---|---|
VSDL回線 + ISP (auひかり+Asahi-net) | 5Gホームルーター (home 5G) |
約6,000円/月 | 約3,800円/月 |
バックアップ回線という役割での利用頻度、今までの高価な費用負担を考えると「home 5G」は良い選択肢です。つまり、home 5Gはテレワークのバックアップ回線に向いていると言い切れます。
メリット | デメリット |
トラブル時の復旧時間短縮 安心感の向上 | 費用負担が増える |
もちろん費用はかかりますが、VSDL2回線よりもコストパフォーマンスに優れる方法です。回線維持と使用頻度のバランスが良いのは明白。
ただし、次の条件を考慮する必要があります。
No | 条件項目 | 条件 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 回線速度 | 10Mbps以上 | VSDL回線の最大100Mbps(条件はサービス毎に異なる) 5Gエリアなら100Mbps~400Mbpsが利用可能に。 |
2 | 安定性 | 長時間の利用で不便を感じない | メイン回線復旧までの間、通信に影響なければOK |
3 | 価格 | 安い | auひかり(UR向けVSDL回線)より安いくなること |
4 | 上限 | 回線の制限無し | トラブル時以外は、メイン回線に偏らせればOK |
課題になりそうな2や4も、バックアップ回線ということを考えれば対処のしようがあります。そのため、我が家では最初はこの方向で実装しました。

一番無難な使い方かも
方法3.インターネット回線の集束
方法2を更に発展させて、インターネット回線を束ねる(チーミング/アグリゲーション)によって高速化に活用することが可能です。
以下の記事で紹介されている技術を活用すれば、十分に可能です。ただし、初心者絶対お断りの世界です。


既に筆者の自宅で導入済みなのですが、下記の通りに置き換えが可能になります。

このOpenMPTCProuterを実装したRaspberry Piは以下の構成です。それなりに費用がかかります。

ラズパイは価格高騰してるので、古いノートパソコンなんかを活用した方が良いかも
該当箇所は方法2と同じで、メリットや課題もほぼ同じす。異なる特徴は下記の点です。
メリット | デメリット |
2回線分の高速化が図れる 負荷分散や冗長化を自動化 回線増強や回線取り替えの影響が少ない | VPS費用+機器費用が必要になる ネットワーク構成が複雑になる 単一障害点が増える 運用が必要になる 片方の速度が遅いと全体も遅くなる |
デメリットがけっこう厳しいですが、そこは通常時の快適さとのトレードオフです。
筆者の場合、OpenMPTCPRouterのトラブル時は5Gホームルーターから直接インターネットに接続すれば良いため、影響は少ないと判断しました。また、片方の回線でトラブルが発生した場合には、もう片方の回線を優先的に使用してくれるロードバランサー機能も果たしてくれるので安心です。
ただし、こちらも次の条件を考慮する必要があります。
No | 条件項目 | 条件値 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 回線速度 | 特になし | VSDL回線の最大100Mbps(条件はサービス毎に異なる) 5Gエリアなら100Mbps~400Mbpsが利用可能に。 |
2 | 安定性 | 長時間の利用で不便を感じない | 負荷分散/冗長化できる、バックアップ回線で最低ラインを維持 |
3 | 価格 | 安い | 残念ながら安くない、VPS費用が余分にかかる |
4 | 上限 | 回線の制限無し | YouTubeなどの動画視聴はメイン回線に偏らせればOK(OpenMPTCProuterで要設定) |
上記の条件の中で、最大の課題は3の価格(費用)です。回線代と機器代に加え、VPS費用が課金されるため、安さ目的でのメリットはないと考える必要があります。
しかし、実際に導入した我が家では、フレッツ光と5Gホームルーターの2回線を束ねました。その結果、次の通りに100Mbpsの壁を越えて、無事に高速化することができました。

この結果から我が家ではこの方法を選択して、家庭内ネットワークを実装しました。
まだ我が家は4G LTE回線エリアなのですが、今後5G回線エリアになれば更に高速なインターネット環境が得られます。そんな夢のような時期が来ることを今か今かと楽しみに待っている状態です。
home 5Gの不安なところは?
ここまで5Gホームルーターで、我が家のテレワーク環境下のネットワーク改善を紹介しました。
しかし、インターネット光回線と比べた5Gホームルーターは下記の欠点があり、対策をしています。
課題 | 対策 |
---|---|
回線の安定度はやや低い | * VSDLよりレイテンシーが大きいが影響なし * 分散構成なら感じることなし * メイン回線に優先的に配分する |
利用上限を越えると制限を受けるらしい | * 制限を受けたことなし * メイン回線を使えば良いだけ |
いつ5Gエリアに入るのか | * 待つしかない * 4Gでもある程度は問題無い |
高層階でも5Gは速度が保てるか | * あくまでサブ回線として利用する * Softbank Airなどの二の舞だとしたら諦める |
今のところはまったく問題無いというのが、率直な感想です。もちろん早く5Gエリアが来て、もっと高速化してくれると嬉しいですが。
home 5G HR01で快適なインターネットを手に入れる
ここまで述べた筆者が考えた「効果的なhome 5Gの活用方法」は、以下の3つでした。
もし同じ方法を試してみたいと考えているのに home 5G を導入していないのであれば、下記からお得に契約する方法をチェックしてください。絶対にドコモ・オンラインショップや量販店での契約は避けるべきです!
この記事を読んだ方の自宅のインターネット回線が、より安定して高速になりますように。
最後まで読んでいただいて、誠にありがとうございました。