iOS 11 から搭載された「ドラッグアンドドロップ」が便利に使える素敵な機能だと気づきました。
そして、iPadOS で更に拡充されました。
「ファイル(Files)」アプリと「写真(Photos)」アプリとの親和性が極めて良く、ホントに良くできています。
いよいよノートPC無しで全ての作業ができてしまう!?
そう思わせてくれる可能性を感じています。
そのために実験をしたりして、詳しく調べてみました。
iPad Pro ヘビーユーザーのみならず、Split View / Slide Over の使いこなしを検討する皆様が少しでも便利に生活できれば幸いです。
iPadOS / iPad Proでドラッグ アンド ドロップする手順
まずはこちらの動画をご覧ください。これは iOS11 から iPadOS まで大差ありません。
動画で紹介した通り、使いこなす上では、いくつか基本パターンがあることが分かります。
以降は画像と文章で紹介します。
しかし、ドラッグアンドドロップのような動きがある機能は、動画で見る方が理解しやすいです。そのため、一度は先の動画をご覧になることをオススメします。
テキストのドラッグアンドドロップ
- 文章(テキスト)を選択する
- 選択した文章(テキスト)をタップしたまま1秒くらい待つ
- 選択した文章(テキスト)が浮いたら Split VIew の逆側のアプリに移動させる(ドラッグ)
- 文章(テキスト)を挿入したい位置で離す(ドロップ)
非常に簡単ですよね!
メモ帳に1つの文章を移すくらいだと恩恵を感じないかもしれませんが、こういうケースでは便利ですね。
- Webページや文書から気になる文章(テキスト)を沢山クリップ(抜粋)して、メモ帳などのアプリに貼り付ける
- Pagesのように、貼り付け先が複雑な形をしている箇所に貼り付ける
URLのドラッグアンドドロップ
対象となるURLは文章の中、もしくは Safari のURLフォームの場合があります。
- URLを選択する
- 選択したURLをタップしたまま1秒くらい待つ
- 選択したURLが浮いたら Split VIew の逆側のアプリに移動させる(ドラッグ)
- URLを挿入したい位置で離す(ドロップ)
こちらも非常に簡単ですよね!
メールやメモ帳に、ポンポン貼り付けるのには素早くできるな、という感じです。
これも大量に行いたい時に威力を発揮してくれますね。
なお。このURLはリンク限定であって、文章中のテキストとして記載されているものは対象外という点には注意です。
画像のドラッグアンドドロップ
対象となる画像はSafariや写真をはじめ、対応しているアプリであればなんでも良いです。
- 画像を選択する
- 選択した画像をタップしたまま1秒くらい待つ
- 選択した画像が浮いたら Split VIew の逆側のアプリに移動させる(ドラッグ)
- 画像を挿入したい位置で離す(ドロップ)
やはり簡単っっっ!
たぶん恩恵を一番受けるのがこちらですね。メールや文書など、沢山が画像を貼り付けたい場合がチラホラあるかと思いますが、その場合に一個一個選んで場所を指定して。。。といった煩わしい手間が減ります。
こちらは動画を見ていただければ、その恩恵が分かると思います。
ファイルのドラッグアンドドロップ
対象となるファイルはPDFなど文書が多いかと思いますが、ドラッグアンドドロップ対応かつ対応している形式のアプリ同士であれば何でも引き渡せるようです。
アプリ次第ではありますが、ファイル形式による制限があるようには見受けれられません。
- ファイルを選択する
- 選択したファイルをタップしたまま1秒くらい待つ
- 選択したファイルが浮いたら Split VIew の逆側のアプリに移動させる(ドラッグ)
- ファイルを挿入したい位置で離す(ドロップ)
これも他の手順と全く同じです。むしろ、同じ操作でやれるのが魅力です。
こちらも大量に選択して、アプリ間あるいはオンラインストレージのフォルダ間を移動させたいなど、整理したい場合に特に威力を発揮するはずです。
iPadOS / iPad Pro でのドラッグアンドドロップの便利な使い方
これまで見てきたように、ドラッグアンドドロップ機能によるメリットは次の2点です。
一括で引き渡せる
挿入先を柔軟&素早く選べる
こちらを生かした使い方をご紹介しますね。iPadOSでも、その使い方は変わっていません。
写真の整理
iCloud容量の節約(使用量の削減)をするために、別のオンラインストレージやiPadの中の別のアプリに写真や動画を大量に移し替えたいことがあると思います。というか、常々匠はそう思っていました(汗
そこでドラッグアンドドロップを使えば、大量に写真を選択 → 移行先にポイっ!とするだけです。
写真アプリのインターフェースだけでやる方法もありますが、より直感的ですし、わかりやすいし、フォルダ毎に仕分けるなども手軽にやりやすいのがポイントです。
この方法は Files対応アプリ であれば何でも使えます。匠は Dropboxの有料ユーザーなので、iCloud → Dropbox で大量移動してしまいました。
Filesに対応するオンラインストレージ
- iCloud Drive (iOS11標準)
Filesに対応するローカルストレージ(を持つアプリ)
ちなみに、移動といっても移動元の写真や動画は自動的には削除されない、つまりは実質は「コピー」なので、手作業で別に削除は行う必要があります。
また、この作業に伴う通信量はかなり大きいです。「ギガが減る」だけでなく、やり過ぎて「パケ死」しないためにも、自宅などのWiFi環境で行うのが無難です。
記事や文書からのクリッピング
ドラッグアンドドロップを使いはじめて、次に便利だったのはクリッピング作業です。
例えば、Safariで画像と文章を含む段落というかまとまりを一気に保管しておきたい場合です。
それらを一緒に選択して、ドラッグアンドドロップすることで、簡単にメモなどのアプリに抜粋して保存できてしまうわけです。
この画像と文書を一緒にポイッ!と引き渡せるのがポイントです!
ガジェットやマストドンの情報を毎日たくさん見て回ってクリッピングするのが日課になっている匠としては、これが非常に快適に感じます。
iOS10以前の場合、(1)対象選択 → (2)コピー → (3)アプリ切り替え → (4)貼り付け先を選択 → (5)貼り付け
iOS11以降:(SplitView / Slide Over →)(1)対象選択 → (2)ドラッグアンドドロップ
5ステップが2ステップになり、半分以下!
明らかに楽なのがわかります。
内容によっては、繰り返しやミス修正が出てきていたわけです。
そうすると、回数が増えれば増えるほど煩わしさが増し、無駄な時間とストレスが積み上がっていました。何度イライラしたことか。。。
そんなイライラをグッと減らしてくれるようになって、非常にありがたい!
これは一回やってみると分かりますが、すぐに「ドラッグアンドドロップ」のファンになること請け合いです!
なお、この機能と親和性が良いのは、主に次の2パターンだと考えます。
- WEBブラウザ + メモ系アプリ
- ブックマークアプリ + メモ系アプリ
試した限りでは、下記のアプリが対応していました。もしお持ちの方はぜひお試しくださいませ。
対応するWEBブラウザ&ブックマークアプリ(貼り付け元)
- Safari (iOS11標準)
ちなみに、他のWEBブラウザでも文書のドロップアンドドロップだけなら対応しているケースがいくつもあるようです。違いはなんなんでしょうねー?それぞれ早晩対応しそうなもんですが。
匠としては、Safari のリーダーモードでも使えるのが最高です!リーディングリストと併せると、ホント毎日の情報収集が楽になりますね!!
対応するメモ系アプリ(貼り付け先)
- メモ (iOS11標準)
ファイル整理
Filesに対応するオンラインストレージなどのファイルについて、整理するのが簡単になります。
例えば、PDFファイルは PDF Expert や iBooks に集めてみたり、iCab Mobile でダウンロードしたファイルを適切なアプリに振り分けて整理したり、と様々な使い方が考えられます。
Windows のエクスプローラや Mac OS の Finder などで、PCのファイルを整理するのと同じイメージです。この作業によって
データの検索性を向上させたり、保存先ストレージ/アプリの減量が期待できますね!
なお、対応アプリは上記の「写真の整理」と同じと考えて良いようです。
こちらも、移動元の写真や動画は自動的には削除されないので、手作業で削除する必要があります。また、オンラインストレージへの移動を伴う場合はWiFi環境で行うのが無難です。
流し込みでドキュメント作成
iWork で顕著に使な使い方です。
予め用意したテキスト枠や画像枠に対して、Webページなどからドラッグアンドドロップでテキストや画像を流し込むことができます。
例えば、一番使いやすいのは次のように Pages でしょう。
次に使えるのは Keynote でしょう。こちらもこんな感じ。
Webサイトの情報を元に記事やレポートを作るなんていう「パクり」を助長するような話をするのはどうかと思う分けですが。。。
でも、もしそういう資料を作る場合にはすごく便利です。
個人的には、社内資料とかで自社のWebサイトやブログから抜粋して作る時がよくあるので、そういう場合に使えそうだな、と感じました。
また、良いなと思った新たな使い方は Webページの表を Numbers にドラッグアンドドロップできるところです。
データサイトからインポートして、検算や新たなデータを算出する元にするにはスピーディに使えるんじゃないかと考えるわけです!
今は iWorkアプリだけのようですが、今後はおそらくMS-Office や Google Apps も対応していくのではないでしょうか。
というか、して欲しいです!特に OneNote !
メール作成
たくさん画像などのファイルを一括添付する使い方は想像に難くありません。
加えて、URLをドラッグアンドドロップして貼り付けて共有する、文章を件名や本文に流し込むといった使い方ができますね。
これ、Windows や Mac なら普通にやれてたことなので、これまでのデスクトップユーザーは今までの使い方をそのままできるってことです。
特に、ビジネスユーザーは違和感なく使えて、非常にいいんじゃないでしょうか。
といっても、たくさん写真を添付できるだけでも十分なんですが。
ちなみに、対応してることが確認できたメールアプリは下記でした。
対応するメールアプリ(貼り付け先)
- メール (iPadOS標準)
一括アップロード
これ、実際にはブロガーさん達に朗報だったんじゃないでしょうか。
WordPress などのブログやWikiに画像や動画を一括アップロードしたいケースは結構あります。
これは対応するサイト・CMSの仕様次第ということにはなるわけですが、こんな感じで一括アップロードできちゃったりします。
今まで ショートカット(旧:Workflow) で一括アップロードしてたんですが、この機能があるともう不要になってしまいました。
圧縮、サイズ変更、メタデータ削除はプラグインでできちゃうし。Workflow、有料で買ったんだけどなぁ。。。(寂
TwitterなどSNSで使う
これもやっぱりWebページから抜粋して貼り付けて、SNSへ投稿するケースなんかで直感的にできて良いのではないでしょうか。
ただ、Twitterだと文字数や添付できる画像数も少ないですし、活躍の場面はヘビーユーザーに限られてしまうかもしれません。
ちなみに、Tweetを画像と一緒にドロップアンドドロップできるので、クリッピング用途もアリかもしれませんね!
対応するSNSアプリ(貼り付け先)
試してみた中では、SNSアプリではTwitter向けの2つのみ対応していました。
Facebook や Instgram といった他のアプリが対応してくるのはこれからですかね?
個人的なことを言わせてもらえば、早くMastodon(マストドン)のアプリが対応して欲しい!と願ってやみません!どれか早く!!
メモアプリを2枚並べる
iPadOS からは同じアプリを2つ並べられるようになりました。こんな感じです。
これによって、同じアプリ内のメモなんかを参照しながら入力する/手書きする、なんてことができるようになりました。
メモ帳に書いたノートを清書する、なんて使い方に向いているかと思います。
そこにドラッグアンドドロップが加われば、写真などの受け渡しもできるようになります。
iPadOS のドラッグアンドドロップ+Split View はこんなもんじゃ無い?
まだまだ、この機能の可能性はこんなもんじゃないと思います。
iPadOSになって、さらに便利さは広がっているはずです。
特に、同じアプリでの Split View はこれからもっと良いユースケースが編み出されるはずです。
また、対応するアプリが増えれば増えるほど、ドンドン便利な使い方が生まれるのは明白です
その時を楽しみに待ちながら、今後も研究を続けましょう!
併せて、こちらのページもご覧ください。