確定申告を家計簿アプリ「Zaim」でラクにする3つの方法とは?

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毎年1月を過ぎて2月に入ると、確定申告の季節がやってきます。

慣れないサラリーマンには面倒な作業のオンパレードですが、もう終わりましたでしょうか?

かくいうサラリーマンの匠は、金融投資などの都合で確定申告をし続け、もう10年を越えました。

そんな確定申告のベテランになってしまった匠ですが、ここ5年は家計簿アプリ「Zaim」を活用しています。

この記事では、確定申告を家計簿アプリ「Zaim」でラクにする方法をご紹介します。

家計簿アプリ「Zaim」が自動で確定申告をしてくれる?

まず超有名な家計簿アプリのこちらはご存知ですよね?

Zaim – お金が貯まる人気家計簿(かけいぼ)

ご存知ない方はこれを機に使いましょう。

そうすれば、Zaimが自動で確定申告してくれる!

・・・

そんなわけはありません。

Zaim 自体には、確定申告を代行する機能はないです。残念ながら。

しかし、家計簿アプリ「Zaim」は重要な特徴があります。

Zaim = 家計の収支記録のデータベース

すべて自動で代行してくれるところまでは期待できないが、確定申告の作業負担を削減できます。

Zaim が確定申告の手間を減らすのは?

Zaimが確定申告の手間を減らせるのは以下の点です。

  • 医療費控除の集計と申告
  • 寄附金控除の集計
  • 給与以外の所得の集計

一般サラリーマンであれば、おそらく確定申告の作業の大部分です。

もちろん、これはZaimにキチンと入力していた人だけがその恩恵を受けられるわけです。

そうでなかったとしても、関連する項目入力だけをした場合でも、それなりには恩恵が受けられるつくりになっています。

要は、Zaimでの記録が重要です。

今から始めたとしても無駄。。。とは言い切れないのが、Zaimの良いところ。それは次の項目を読んでください。

Zaimが医療費控除の申請をラクにする

Zaim ユーザーが一番恩恵を受けるのはこちら。

医療費控除

申請する人次第では、たくさんの領収書とにらめっこしなくてはいけない大変な項目です。

かくいう匠も、定期的に通院してたりするので、年によっては100枚近い領収書の山と格闘する過酷な作業を経験していました。

しかも、2017年分からはセルフメディケーション税制も導入されたので、対象となる人も増えました。同時に、作業の手間も大いに増えたはず。

そこで Zaim では、これら医療費控除の申請について、それまでに入力した内容を 確定申告専用フォームに出力 してくれる機能があります。

わざわざ転記する手間が省略できるわけです。

もちろん入力した内容は色々と問題がありがちなので、一発で完璧!ということはまず無いです。しかし、申請書のたたき台としての使い勝手はバッチリ!

この便利な機能を、きっちり活用しない手はありません。

この機能は、スマートフォンやタブレットでも使えなくはないです。しかし、e-Tax の使い勝手も考慮すると、パソコンからWeb ブラウザで使用した方が無難です。

Zaimから医療費控除の申請手順

まずはZaimへログインします。

自分のZaimアカウントでログインしたあと、上部のメニューから「お金の便利帳」を選択します。

画像01:Zaimを使って確定申告や医療費控除を楽にする方法

「お金の便利帳」画面から「わたしの医療費控除」リンクを選択します。

Zaim.netの「わたしの医療費」ボタンで「2019年の医療費をチェック」をクリック
Zaim.netの「わたしの医療費」ボタンは緑

「わたしの医療費」画面での「2019年の医療費をチェック」ボタンを押します。ここで間違えて「2020年の医療費をチェック」を押さないように。

Zaim.netの「わたしの医療費」画面で
Zaim.netの「わたしの医療費」ボタンで「2019年の医療費をチェック」をクリック

「2019年の医療費診断結果」画面に、(1)入力した医療費の集計と(2)対象となった入力内容が正確に表示されていることを確認します。確認する中で確認と修正すべきことは次の3つ。

  1. 医療費でない入力内容を外す。
  2. 誤った入力内容や正確でない入力内容を確認・修正する
  3. 2017年以前や2019年の入力内容が含まれている場合には外す

これは入力した日で抽出する仕様となっているために起こっているようです。そのうち、修正されるかもしれませんが、確認のつもりで修正しましょう。

いつもの匠の2019年の医療品診断結果は48万円強!と高め、、、と思いきや、既に控除されている費用もあるので、実際は数万円でした。
我が家の医療費はかなり高め…と思いきや、既に控除されている項目も含んでいました
Zaimの元データを変更しなくても、この画面で簡単に除外できます
Zaimの元データを変更しなくてもこの画面で簡単に除外できます
申告書類のダウンロード画面

対象を「医療費控除を申告するための書類」とします。

「セルフメディケーション税制を申告するための書類」を作りたい方は、そちらを選択します。

ただ、この記事では、「医療費控除を申告するための書類」を前提としてお話を進めます。

対象を選択したら「ダウンロード」ボタンを押して、ファイルをダウンロードします。

医療集計フォームはExcelファイルです。

ダウンロードした Excelファイルは保存すると同時に、内容を適切に修正します。

e-Taxの「令和元年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告書作成コーナー」の入力で使います。

令和元年分を実際に入力する画面は下記です。

令和元年分の医療費控除の「入力する」ボタンを押下すること

「医療費控除の入力」画面の「医療費控除を適用する」ボタンを押します。

適用する医療費控除の選択のうち、「医療費控除を適用する」を選びます。

「医療費控除の入力」の「入力方法の選択(医療費控除)」画面にて、下記の通りに選択します。

  1. 「入力方法の選択」で「医療費集計フォームを読み込んで、明細書を作成する」を選択します。
  2. 「医療費集計フォームの読み込み」で「ファイルを選択」フォームからExcelファイルを選択します。
  3. 「選択したファイルを読み込む」ボタンを押します。

Excelファイルの内容から読み込めたものが一覧表示されます。もし内容を確認した上で、「訂正」や「削除」が必要であれば適宜修正します。ただ、この段階では、元のExcelファイルとの整合性が合わない部分だけの修正になると思います。

画像05:Zaimを使って確定申告や医療費控除を楽にする方法

「医療費控除の入力」の「医療費集計フォーム読込結果」画面にて、「読み込み件数」と「正常件数」、「エラー件数」を確認します。一件でも漏らすわけにはいきませんから、エラー件数0(表示は「-」)の状態にする必要があります。

もしエラー件数が表示されるようであれば、必ず「前に戻る」で戻って修正もしくは入れ直すべきです。

そうしなければ、入力した内容が無駄になってしまいます。それは避けるべき事態です。

その後、エラー件数が0にできたら、「次へ進む」ボタンを押します。

画像11:Zaimを使って確定申告や医療費控除を楽にする方法

以上で医療費控除の額が入力されている状態になるはずです。

これで医療費控除の申請(入力)は終了です。

説明にすると長いですが、作業時間はさほど長くありません。

確定申告を楽にするポイント

医療費の入力は正確に

これが最も重要です。

セルフメディケーション税制によって、病院の診察だけではなく、今後は医薬品も対象となります。

日付や金額はもちろん、購入場所や購入した明細などをきちんと入れておくだけで、一番めんどくさいExcelファイル作りが楽になります。

Zaimで楽になるのは、このExcelファイル作りだけなんですが、これがとにかく大変だったりします。

なぜかと言えば、確定申告で大変なのは主に次の部分だからです。特に、2が大変!

  1. 支払い内容の入力、補正
  2. 証跡資料の確保と確認(支払いを証明する領収書やレシートなど)

医療費控除を受けるくらい大量にある場合、まとめたExcelファイルの内容とそういった証跡資料の差分チェックをするだけでも、かなり時間がかかります。

これを1から入力して、終わったらチェックして、違ったら修正して、、、とやる作業はかなりの負担です。

こういった負担を軽減してくれるのは、地味ながら Zaim の大きな効果の一つです。

Zaimで寄附金控除の申請をラクにする

様々な控除対象をさかのぼって入力するのは、Zaimの履歴をたどるのが非常に便利です。

特に、その恩恵を受けるのはこちら。

寄附金控除

ふるさと納税制度を活用してる人も多いですよね。

確定申告する人は、ワンストップ特例制度を使わずに、申告する必要があるはずですから、集計作業が必要です。

これが10箇所越えると、作業が大変になってきますよね…

このようにふるさと納税制度をたくさん活用している方は、単純に Zaim で履歴を辿るだけで、集計が済んでしまいます。

Zaim のカテゴリで「寄附金」なんかを作って分類しておけば、アッサリ目標が達成できるわけです。

画像20:Zaimを使って確定申告や医療費控除を楽にする方法

もちろん、こんな感じで履歴から支払い有無の見直しは簡単です。証明書との突き合わせはあっという間。Zaimの有償サービスを契約していれば、クレジットカード払いしたときの寄付金は自動入力&自動分類もされるので見逃しもほとんどありません。

寄付金の履歴例

下記は「所得控除」の中の「寄付金控除」です。こちらに転記するだけ。超簡単です。

寄付金控除の選択画面

この面倒くさい入力を避けられるわけでは無いのが残念です。

とはいえ、次の様にまとめて入力するのも認められているので、予め整理できているとラクです。

寄付金の入力件数が多い場合の入力方法について from e-Tax

もちろん入力内容に間違いがないこと、証明書がキチンと揃っていることは確認が必要です。しかし、ゼロから集計を始めるのと、あらかじめ集計が終わっていて検算するだけなのでは、所要時間に雲泥の差が出ます。

ぜひ分類を作って、お試しください。

ちなみに、このように寄付金控除だけに限らず、独自カテゴリで集計する方法は申請項目全てに使えるのでオススメです!

Zaimで給与以外の所得の入力を楽にする

不動産所得、利子所得、配当所得、雑所得についても、Zaimの履歴をたどる方法がやはり便利です。

収入金額・所得金額の入力画面で雑所得を選びます

こちらも一括入力ができるわけではなく、一つ一つ入力する必要があります。

雑(その他)所得の入力フォーム

しかし、Zaimアプリで所得の入力を辿るのは、とても便利です。

キチンとカテゴリに分けていれば、Zaim の履歴で収入を辿るだけで、簡単に集計と入力ができます。まぁ、キチンと入力する、というのが一番難しいんですけどね。

ちなみに、匠はブログ以外にもFXをやっているので、その決済した収益を Zaim へ入力しています。その内容の確認は、非常にラクでした。

とはいえ、結局いずれも入力をキチンとしないといけません。また、その内容は再度確認をしないといけないんですけどね。

それでも、ゼロから入力していったり、Excelなど表計算ソフトなどの別の仕組みでまとめていくよりは遥かに楽チンです。

おわりに

Zaim はあくまで家計簿アプリであって、確定申告のためのアプリではありません。

そのため、確定申告でZaimをスムーズに活用するためには、いくつか工夫が必要になるのは仕方のないことです。

もし個人事業主の方で青色申告するために使いたい方がいるのであれば、Zaim とこちらを連携させることができるそうです。

匠のような一般サラリーマンには、ここまで必要はありませんが、副業を持つサラリーマンやフリーランスの皆様には、こちらの本で勉強しておくことも必要かも知れませんね。

著:風呂内 亜矢
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