Minitool Shadowmaker レビュー!トラブルに強いバックアップソフトを検証してみた

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Minitool Shadowmaker レビュー!トラブルに強いバックアップソフトを検証
  • Windowsバックアップでは機能不足を感じるがどうすべき?
  • なるべく安価で機能が充実したバックアップはどれ?
  • 「Minitool ShadowMaker」は実際のところ大丈夫?

WindowsなどのOSには、いまや標準でバックアップ機能が搭載されています。しかし、機能が物足りないと感じたり、もっとデータ保護を強化したいと考えたり と、利用者のニーズに必ずしも答えられる機能ではありません。

いつもの匠
いつもの匠

パソコンを使いつづけてナンボのITエンジニアこと いつもの匠 です。

しかし、いざというときに役に立たない場面が多くて、過去5種類以上はバックアップ系ソフトウェアを試してきました。

今回筆者が使用した「Minitool ShadowMaker」は、Windowsのデータ保護と復元の機能を網羅復元の機能を網羅しながら、簡単な操作性とコスパの良いバックアップソフトウェアです。以下に概要をまとめました。

Minitool Shadowmakerの良いところ
  • バックアップ機能が柔軟で豊富
  • トラブルに強いWinPE対応
  • バックアップソフトでは格安
Minitool Shadowmakerのイマイチなところ
  • クラウドストレージに直接バックアップする機能がない
  • 専門用語が多くて初心者には厳しい

本記事では、実際に使ってみてわかったMinitool ShadowMakerの実態を紹介します。この記事を読めば、WindowsのバックアップソフトとしてMinitool ShadowMakerの購入検討での疑問が解けます

もし先に公式サイトをチェックしたいのであれば、以下からチェックしてください。

本記事では、「Minitool ShadowMaker」を「ShadowMaker」と略す場合があります。

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目次

Minitool ShadowMaker レビュー

Minitools Shadowmaker ホーム画面
Minitool ShadowMaker Pro Ultimate ホーム画面

安心して毎日作業したい人にとって、バックアップはとても大事です。そのため、定期的にバックアップデータを保存できるよう、Windows OSには標準で「Windowsバックアップ」が搭載されています。

しかし、このWindowsバックアップではなく、ShadowMakerを使いたくなる理由は、以下の5点だと筆者は考えます。

  • 豊富なバックアップ方法を搭載し、バックアップ容量削減取得時間の短縮ができる
  • システムクラッシュやハードドライブの故障時、簡単な手順でデータ復元できる
  • クローン機能を使えば、「HDDからHDD」「HDDからSSD」で簡単にデータ移行ができる
  • バックアップ取得の成否をメール通知してくれて、処理失敗によるデータの保存漏れを無くせる
  • スリープ状態や休止状態を解除して、OSを起動してバックアップ処理してくれる

上記からも分かる通り、ShadowMakerを一度使ってみると、Windowsバックアップには必要最小限の機能しかないのだと思い知らされます。つまり、トラブル時に慌てず確実に復元できる仕組みや、データの取得漏れをなくす仕組みは、Windowsバックアップにはないのです。

いつもの匠

わざわざ購入するソフトウェアだから、便利で信頼度を高める機能がたくさんあるんだよね!

そこで本記事では、筆者のレビューを通じて ShadowMakerを使うメリットが感じられる機能を紹介します。

本記事は Minitool ShadowMaker Pro Ultimate 4.3.0 をベースにレビューしました。そのため、アップデートされた最新版とは、画面や仕様が異なる場合があります。

レビュー1.操作画面で迷わないか

Minitool ShadowMakerのシンプルな操作画面は、利用者が迷わず、すぐに使えるメリットがあります。以下に動画を用意しましたが、あまり複雑な画面はないです。

アイコンもゴテゴテしておらず、日本語化もされています。そのため、初めてShadowMakerを使っても、操作に迷う部分はありませんでした。

いつもの匠

「差分バックアップ」とかの専門用語は出てくるから、あくまでIT用語に詳しい人にとっては…なのかもしれないね。

日本語化されたチュートリアルやオンラインヘルプが充実していますから、操作や用語がわかない場合でも、以下をチェックすれば困らないでしょう。

レビュー2.バックアップと復元

当然ですが、ShadowMakerを使ってバックアップとリストアは問題なく機能して、データを復元できました。このときの通常のバックアップの仕組みは以下の通り、OSとShadowMakerインストール後にデータ復元する仕組みでした。

バックアップと復元

これを実際に試した際の手順は以下でした。

STEP
バックアップ取得

筆者の検証用パソコンのバックアップデータを取得しました。

ソースディスク(バックアップ元)の選択
ソースディスク(バックアップ元)の選択

【手順】
左メニュー:バックアップ >デバイスの選択ソース >ディスクとパーティション > ディスクの選択
>「OK」ボタンのクリック >「今すぐバックアップ」ボタンをクリック
> バックアップ先を選択(子泣きは外付けHDD)> 「OK」ボタンのクリック

ターゲットディスク(バックアップ先)の選択
ターゲットディスク(バックアップ先)の選択

あとはバックアップが完了するまで待ちます。この処理時間はデータサイズと各ディスク性能に依存するため、一概に何時間とは言えません。

STEP
初期化

筆者の検証用パソコンを一度初期化して、Windowsを再セットアップしました。今回はOSがまっさらな状態まで戻すケースを想定した検証にしました。

STEP
バックアップデータの復元

初期化したWindows OSにMinitool ShadowMakerを再インストールします。その後、左メニューの「ツール」から「ブートメニューを追加」を選択します。

ブートメニューの追加を選択
ブートメニューの追加を選択

表示された「ブートメニューの追加」ボタンを再度クリックします。その後、Windowsのシステムから「回復」を選択し、「PCの起動をカスタマイズする > 今すぐ再起動」の順にクリックします。

Windows 回復メニュー
Windows 回復メニュー

表示した回復メニューから「別のオペレーティングシステムの使用」を選択した後、「MiniTools回復環境」を選択します。

Minitool ShadowMakerのメニューが起動後、バックアップの追加をクリックします。バックアップを保存しているディスクを選択します。その後、「復元」メニューを開いて、対象のイメージを実行するドライブの「復元」ボタンをクリックします。

起動後の復元
起動後の復元

最後に復元したいディスクを選択して「OK」ボタンをクリックします。

データの復元が完了した後、再起動します。その後、無事に復元した内容を確認して完了としました。

バックアップ取得は迷うことなく簡単でした。一方、データ復旧(リストア)作業では用語が難解かもと感じました。なぜなら、「ブートメニューを追加」などの専門用語が多用されており、画像などの表示はないためです。

いつもの匠

ソフトウェアごとに用語が違ったりするから、余計に迷うよね。イラストや動画も表記して欲しいなと感じたよ。

試せば迷わなくなるので、本気で使用する前に一度はテストしてみておくべきでしょうね。

もう一点残念なのは、クラウドストレージに直接バックアップする機能がない点です。今どきは DropboxやOneDrive、あるいはMinitool独自のストレージへデータを直接保存したいところです。

いつもの匠

代表的なバックアップ戦略「3-2-1」を実現するなら、ちょっと工夫が必要になるよ。

バックアップ戦略「3-2-1」とは?

「3-2-1」バックアップ戦略は、データを安全に保管するための簡単で効果的な方法です。この戦略は、データ損失のリスクを最小限に抑えるために、次の3つの基本原則に従います:

  1. 3つのコピーを持つ:重要なデータの3つのコピーを保持します。これには、オリジナルのデータ1つと、それのバックアップ2つが含まれます。これにより、1つのコピーが失われたり破損したりしても、他のコピーからデータを復元できるようになります。
  2. 2つの異なるメディアに保存する:データのコピーを2種類の異なるストレージメディアに保存します。例えば、1つはハードドライブに、もう1つは外付けドライブやNAS(ネットワーク接続ストレージ)に保存するといった方法です。これにより、特定の種類のメディアが原因でデータが失われるリスクを軽減できます。
  3. 1つはオフサイトで保管する:少なくとも1つのデータコピーを物理的に異なる場所に保管します。これは、火災や洪水などの現地での災害からデータを守るためです。オフサイトのバックアップは、クラウドストレージサービスを使用するか、または別の地理的位置にあるオフィスや自宅にデータを保管することで実現できます。

この「3-2-1」戦略により、データの損失リスクを大幅に減らし、あらゆる種類の障害が発生した場合でもデータを回復できるようになります。データの安全性を確保するためのこのアプローチは、個人ユーザーから大企業まで、幅広い環境で推奨されています。

レビュー3.WinPEブータブルメディアで復元する

ShadowMaker特徴の一つは、WinPEブータブルメディアの作成機能です。WinPEとはWindowsのインストールやシステム修復向けで、USBメモリからOS起動ができる便利な仕組みです。

WinPEブータブルメディアで復元する

実際にWinPEを試した経験のない筆者は、今回WinPEでデータ復元を試して、その快適さを実感できました。

STEP
メディアビルダーの起動

左メニューの「ツール」を選択後、「メディアビルダー」を起動しました。

ツール > メディアビルダー
ツール > メディアビルダー
STEP
メディアビルダーでWinPEメディアを作成する

メディアビルダーで「MiniToolプラグインを搭載したWinPEベースのメディア」をクリックします。

メディアビルダーのメディアタイプ選択
メディアビルダーのメディアタイプ選択

実際に作成する「USBフラッシュディスク」を選択します。ISOファイル化して、CDなどに焼けるのも便利かも知れませんね。

メディアビルダーのドライブ選択
メディアビルダーのドライブ選択

あとはファイルがコピーされるのを待つだけ。

WinPEブータブルメディア作成中
WinPEブータブルメディア作成中

これでWinPEブータブルメディアは作成完了です。

STEP
WinPE起動

作成したWinPEメディアから、WinPE OSを起動します。筆者の検証用パソコンは、WinPEメディアから直接OS起動するために、BIOSの起動順序して「USB CD/DVD ROM Drive」を優先するよう変更しました。

筆者の検証パソコンでBIOS設定を変更する様子
筆者の検証パソコンでBIOS設定を変更する様子

あとは実際にWinPE OSが起動できたら、あとはWinPEで復元作業ができます。

WinPEで起動したShadowMaker操作画面
WinPEで起動したShadowMaker操作画面

WinPEは単純なデータ復元だけでなく、バックアップや状態確認など様々な操作ができます。そのため、トラブルシューティングに便利に活用できます。

いつもの匠

WinPEってよく使われている便利な軽量OSなんだよね。その上で、普通にShadowMakerが動作してるから、たくさん機能が利用できるよ。

レビュー4.ディスクをクローンする

ShadowMakerの便利な機能に「ディスクのクローン」があります。

ディスクをクローンする

この「ディスクのクローン」は活用機会の多い便利な仕組みで、例えば以下の場面で役立ちます。

  • 新しいパソコンを購入して、古いパソコンから新しいパソコンへデータを移行する
  • 古い内蔵HDDを内蔵SSDにアップグレードして、データ移行する
  • 1つのパソコンから、同じデータ構成のパソコンを量産して、社内配布する など

筆者はこのディスククローンを使って、あるHDDから別のHDDへデータ移行できるか確認しました。その結果、操作が簡単で、スムーズな「ディスクのクローン」機能を持つShadowMakerの使いやすさを確認できました。

まず「ディスクのクローン」を選択します。

ディスクのクローンを選択
ディスクのクローンを選択

その後、ソースディスク(コピー元)とターゲットディスク(コピー先)を選択して、以下のダイアログで「OK」をクリックするだけです。

ターゲットディスクを選択後、すぐにクローン開始
ターゲットディスクを選択後、すぐにクローン開始

これだけで完了です。クローンした後のSSDから検証用パソコンを起動すれば、無事にクローンが完了していました。

いつもの匠
いつもの匠

拍子抜けするくらい簡単にクローンできたよ

レビュー5. 無料版と有料版の違い

ShadowMakerには無料版と有料版があります。以下にその違いを整理しました。

機能無料版有料版
(Pro/Pro Ultimate)
Windows 7/8/8.1/10/11対応
完全バックアップ
増分バックアップ
差分バックアップ
ユニバーサル復元
WinPEメディア作成
WinPEメディアでデータ復元
ディスクのクローン
ShadowMaker機能比較表からの抜粋

つまり、ShadowMaker 有料版と無料版の主な違いは、バックアップの柔軟性、ディスクのクローン、WinPEメディア作成の機能です。

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「ユニバーサル復元」とは?

ユニバーサル復元とは、異なるハードウェアのPCに復元できるようにする機能です。通常のバックアップは、同じハードウェアのPCにしか復元できませんが、ハードウェアの違いを吸収してくれる復元機能です。

「増分バックアップ」とは?

完全バックアップは、選択したファイルやフォルダ、システム全体の完全なコピーを作成するバックアップ方式です。一方、「差分バックアップ」は前回のバックアップ(完全バックアップまたは別の増分バックアップ)以降に変更された、または新しく作成されたファイルのみをバックアップします。この方法は、時間とストレージの使用を大幅に削減できますが、復元する際には、最後の完全バックアップからすべての増分バックアップを順番に適用する必要があります。そのため、復元の手間が増える可能性があります。

「差分バックアップ」とは?

完全バックアップは、選択したファイルやフォルダ、システム全体の完全なコピーを作成するバックアップ方式です。それに対して、差分バックアップでは、前回完全にバックアップした後で、変更されたり新しく追加されたりしたファイルのみを保存します。これは、毎回バックアップを行う際に、最後に全てをコピーした時点からのすべての変更を捉えるということです。つまり、差分バックアップを取るたびに、前回の完全バックアップ後に生じた全ての変更が含まれます。これにより、データを復元する際には、最後の完全バックアップと最新の差分バックアップの2つだけが必要になります。増分バックアップよりも復元プロセスが簡単になりますが、増分バックアップに比べてストレージの使用量が多くなる可能性があります。

いつもの匠

ちょっと使うだけなら無料版だけで良さそうだけど、それならWindowsバックアップで良いよねってなるよ。だから、実質は有料版一択だね。

Minitool ShadowMakerは誰にとって便利なソフトウェアか

本記事では「MiniTool ShadowMaker」を詳細にレビューしました。このShadowMakerは、OS標準の「Windowsバックアップ」では物足りない人が利用するソフトウェアです。その前提で考えた場合、どこが購入のポイントになるか、筆者は以下の3点だと考えます。

Minitool ShadowMakerを購入するポイント
柔軟なバックアップの実現

増分/差分バックアップ、ディスククローンなど、Windows標準では不可能なバックアップ方式を採用できます。これらの機能によってソフトウェアの活用機会を増やせると共に、トラブルに強いバックアップ体制が構築できます。

パソコンのデータ移行やクローン

「ディスクのクローン」の簡単さがとにかく秀逸。そのため、手早く新しいパソコンに移行したり、たくさんのパソコンをキッティングするのに向いています。

とにかく安価

どのメーカーのソフトウェアでも、バックアップソフトウェアは年額6,000円以上が相場でした。ところが、Minitool ShadowMaker Proなら年額5,479円で済みます。(年次払い、税込)また、買い切りライセンスでも10,950(税込)です。有名どころのソフトウェアと比較すると、格安と言っても過言ではないでしょう。

いつもの匠
いつもの匠

迷ったら購入して損はしないソフトウェアだよ。まずは無料版を試してみよう!

MiniTool ShadowMakerの詳しい情報は、以下から公式サイトをチェックしてください。

いつもの匠
ガジェット研究家
本サイトを運営する、ITエンジニア歴19年のガジェット系ブロガー。Apple製品/スマートフォン/イヤホンなどのガジェットと便利な家電に散財しつつ、3Dプリンタで作った物をSNS投稿するのが趣味。自らが便利だなと感じたことは、誰かにシェアせずにはいられない性格。このサイトに掲載した情報が少しでもお役に立てば幸い。
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