MiniTool Partition WizardでWindowsをSSDへ簡単に移行してみた

  • 古いパソコンのHDDから新しいSSDへ簡単にデータ移行したい
  • パーティション管理ソフトでデータ移行ってできるの?
  • パーティション管理ソフトでデータ移行するメリットは?

M.2 SSDやSATA SSDの価格がどんどん下がってきて、SSDをWindowsのシステムディスクに使う場面が増えてきました。そのような場面で必要なデータ移行ですが、パーティション管理ソフトで行うと簡単で確実です。

基盤系ITシステムエンジニア17年目の熟練した筆者ですが、OSのデータ移行には何度も苦戦してきました。

いつもの匠
いつもの匠

よく失敗するから苦手なんだよね

今回そんな筆者が最新のパーティション管理ソフト「MiniTool Partition Wizard」を使用して、Windows OSを別のSSDにデータ移行してみました。この記事を読めば、実際にデータ移行する手順を把握することができます。

システムエンジニア/コンピュータ好きの皆様にとって、少しでも余計な作業時間を減らせるお役に立てば幸いです。

なぜ MiniTool Partition Wizard を使うのか

WindowsのシステムディスクからSSDへのデータ移行に今回使用したのは、パーティション管理ソフト「MiniTools Partition Wizard プロ版」でした。

MiniTool Partition Wizard プロ版

MiniTool Partition Wizard プロ・アルティメット版 操作ウインドウ
MiniTool Partition Wizard プロアルティメット版 操作ウインドウ

Minitool Partition Wizardシリーズは、老舗Minitool社のパーティション管理ソフトウェアです。同ソフトウェアは2009年から提供されており、今回使うのは最新バージョン「12.6」のプロ版です。

いつもの匠
いつもの匠

マニアックだけど昔からあるソフトだよね。ぜんぜん怪しくないよ。

同ソフトウェアは無料版も提供していますが、OSパーティションコピー機能にはプロ版以上が必要です。そのため、今回は有償のプロ版を使用しました。無料版とプロ版の詳しい違いは以下のリンク先をご覧ください。

>> MiniTool Partition Wizard バージョン別機能一覧

いつもの匠
いつもの匠

こういう大事な機能が有償版にしかないのは商売うまいなぁ

パーティション管理ソフトでOSデータを移行する理由

ディスククローン装置やコピー専用ソフトが存在するのに、なぜデータ移行にパーティション管理ソフトを使うのか。読者の中には疑問に思う方もいるかもしれません。

筆者が考える「データ移行にパーティション管理ソフトが最適な理由」は、以下の3点です。

  • 簡単で柔軟なコピー操作ができる
  • コピー中のトラブルに対応しやすい
  • 移行作業が完了した後もソフトウェアが無駄にならない
いつもの匠
いつもの匠

一回しか使わない機器やソフトにお金を払うのは、ちょっと躊躇ちゅうちょするよね

ディスククローン装置とパーティション管理ソフトなどを比較して、考察した結果は下記の記事に記載しました。興味のある方はご覧ください。

>> Windowsを別のSSDへ簡単にデータ移行する3つの方法とは?

WindowsをSSDに移行する

MiniTools Partition Wizardを使用して、実際にWindowsシステムディスクのデータをSSDに移行しました。その手順は以下の実際の画像を交えながら紹介します。

1. SSDを接続する

今回使用したWindowsパソコンはこちらです。

移行元ノートパソコンLenovo ThinkPad X250(旧式SSDに交換済み)
移行先SSDIODATA ポータブルSSD 1TB SSPH-UA1N/E

既に何年も使い込んでボロボロになった、筆者愛用のノートパソコンです。こちらのパソコンのWindows10システムディスク(Cドライブ)のデータを、外付けのSSDにコピーします。

いつもの匠
いつもの匠

毎日使ってる内蔵ディスクに、だんだんエラーが出始めたんだよね。

通常は内臓SSDにコピーするはずですが、筆者の手持ちに無かったので外付けを選びました。あらかじめご了承ください。

2. MiniTool Partition Wizardを起動する

MiniTools Partition Wizardをスタートメニューから起動すると、次のディスク管理画面が表示されます。

MiniTool Partition Wizard プロの操作ウインドウです。起動直後の状態で内蔵ディスクと外部ディスクの2つが表示されています。
MiniTool Partition Wizard プロ 操作ウインドウ起動直後の状態

このディスク管理画面を使って、ディスクやパーティションの状態を把握したり、操作を指定したりします。

いつもの匠
いつもの匠

Windowsのディスク管理ツールに近いよね

Windowsのディスク管理ツールよりも、たくさんのディスク情報が把握できます。実行できる操作も比較にならないほど豊富です。

この画面各部の名称は、次の画像に示す通りです。

MiniTool Partition Wizard 起動後の画面各部の名称は、アクションパネル、ツールバー、保留中の操作、ディスク・パーティション・ボリュームリスト、ディスクマップに分かれます。
MiniTool Partition Wizard 画面各部の名称
ディスク・パーティション・ボリューム リストコンピューターのディスクとパーティション、それらの詳細情報
ディスクマップパーティションと未割り当て領域の分かりやすいプレビュー
アクションパネルウィザードとパーティション操作/ディスク操作の一覧
保留中の操作適用されていない保留中の操作の実行順リスト
ツールバーディスク管理機能のボタン群

以降はこの管理画面を操作して、ディスクやパーティションを管理します。

今回使用する移行元の内蔵ディスクは、ディスクマップをご覧の通りに複雑なパーティションになっています。そのため、単純なデータコピーでは移行が大変になってしまう事情もありました。

3. 「OSをSSD/HDDに移行」を実行する

実際にWindowsシステムディスク(システムパーティション/Cドライブ)を、外付けSSDにコピーして起動できるようにしていきます。

まずは左のアクションパネルの「ウィザード」グループから、「OSをSSD/HDDに移行」をクリックします。

アクションパネルの中にある「ウィザード」配下の「OSをSSD/HDDに移行」をクリックします。アクションパネルの中では一番上に表示されています。
アクションパネルのOSをSSDHDDに移行

クリックした後に表示される「OSをSSD/HDDに移行」ウィザード画面が以下です。

「OSをSSD/HDDに移行」のOS移行方法を選択する画面では、「A.私はっすてむディスクを別のハードディスクに換装しようと思います。」「B.私はオペレーティングシステムを別のハードディスクに移行しようと思います。そして、元のハードディスクをそのままにPCに保持します。」から選択できます。
OSをSSDHDDに移行のOS移行方法を選択する画面

画面には2つの選択肢が表示されます。今回は「B.私はオペレーティングシステムを別のハードディスクに移行しようと思います。そして、元のハードディスクをそのままにPCに保持します。」を選択します。移行失敗したときのために、移行元ディスクはそのまま維持しておきたいからです。

そうして「次へ」ボタンをクリックします。そうすると「移行先ディスクを選択してください」画面が表示されるため、実際に移行先ディスクを選択します。

「OSをSSD/HDDに移行」の「移行先ディスクを選択してください」画面には接続されたディスクが全て表示されます。今回は、「ディスク1(内蔵ディスク)」から「ディスク2(外付けディスク)」が表示されています。
OSをSSDHDDに移行の移行先ディスクを選択してください画面

今回の場合「ディスク1(内蔵ディスク)」から「ディスク2(外付けディスク)」に移行するため、ディスク2を選択します。その後、「次へ」ボタンをクリックします。

次に「変更項目を確認」画面が表示されます。この画面では移行後の状態(コピーオプション)を設定できます。

「OSをSSD/HDDに移行」の「変更項目を確認」画面では、コピーオプションに「1.パーティションをディスク全体に合わせる」「2.パーティションをサイズ変更せずにコピーする」「パーティションを1MBに調整する」「行先ディスクにGUIDパーティションテーブルを使用する」を選択肢から選べます。
OSをSSDHDDに移行の変更項目を確認画面

各選択肢の意味は次の通りです。

1.パーティションをディスク全体に合わせる移行先のディスク全体を使用する、あるいは「選択されたパーティションを変更する」欄で設定した使用するパーティションのサイズで移行先のパーティションサイズを設定する。
2.パーティションをサイズ変更せずにコピーする移行元のディスクと同じパーティションのサイズに、移行先のパーティションのサイズを設定する。
パーティションを1MBに調整するSSD/AFTディスクの性能を高める設定。必要があれば設定する。
行先ディスクにGUIDパーティションテーブルを使用する2TB以上のハードディスク/パーティションを使う場合の設定。BIOSでUEFI起動を有効が必要になる。MiniTool Partition Wizard 無料版ではサポート対象外。
「OSをSSD/HDDに移行」の「変更項目を確認」の選択肢

今回は「1.パーティションをディスク全体に合わせる」「パーティションを1MBに調整する」を選択してます。続いて「次へ」ボタンをクリックします。

最後に「行先ディスクから起動します」画面で、最終確認します。

「OSをSSD/HDDに移行」の「行先ディスクから起動します」画面では、「注意:新しいディスクから起動するには、BIOSを設定する必要があります。新しいディスクをデフォルトの起動ディスクにしてください。」と表示されます。
OSをSSDHDDに移行の行先ディスクから起動します画面

このまま「完了」ボタンをクリックします。

いつもの匠
いつもの匠

いきなりコピーが始まるのかな?とドキドキするよね

ここで「完了」ボタンをクリックしても、まだコピー処理自体は始まらないので安心してください。

4. 操作を適用して待つ

「OSをSSD/HDDに移行」ウィザードを閉じると、MiniTools Partition Wizardメイン画面に戻ります。このとき左下の「保留中の操作」リストには、先ほど設定した「OSをSSD/HDDに移行」の内容がリストアップされています。

MiniTools Partition Wizardメイン画面の「保留中の操作」リストには、「1.ディスク2のすべてのパーティションを削除」「2.OSをディスク2に移動」が順に表示されています。
MiniTools Partition Wizardメイン画面の保留中の操作リスト

このリストから実行する操作の順番を確認します。確認して問題なければ「適用」ボタンをクリックします。そうすると最終確認のダイアログが表示されます。

MiniTools Partition Wizardメイン画面の「変更を適用しますか?」ダイアログでは、「保留中の操作を適用しますか?」「注意:保留中の操作を適用する前に他のアプリケーションをすべて終了することを強くオススメします。」と表示されています。
MiniTools Partition Wizardメイン画面の変更を適用しますかダイアログ

これが最終確認になりますので、「はい」ボタンをクリックします。

次の画面が表示されるので、あとは完了するまでひたすら待ちます。

MiniTools Partition Wizardの「保留中の操作を適用します…」画面で、操作の進捗情報を確認できます。
MiniTools Partition Wizardの保留中の操作を適用します画面

だいたい数十分~数時間待った後、処理が完了します。

処理が完了した後は、以下のようにコピーが成功したことを確認できます。

MiniTools Partition Wizardメイン画面でコピー結果を確認できます。コピー元とコピー先のパーティション構成が同じになっています。
MiniTools Partition Wizardメイン画面でコピー結果を確認する

コピー元とコピー先のパーティション構成が同じく、複数のパーティション構成になっていることを確認します。その後にOSを再起動しまs。

5. BIOSで起動順序を変更する

OSを再起動した直後に、起動ディスクを指定する画面を開きます。ThinkPad の場合はロゴ表示されている初期画面で、ENTERキーを押下します。

ThinkPadの起動ディスク選択画面では、Windows Boot Manager、USB HDD、ATA HDD0から選択できます。
ThinkPadの起動ディスク選択画面

先ほどデータをコピーしたSSD(USB HDD)を選択して、OSを起動します。

6. 起動できることを確認する

そのままWindowsを起動してログインした後、MiniTools Partition Wizardを起動します。

移行後のMiniTools Partition Wizardメイン画面は、移行前の内蔵ディスクと同じパーティション構成になっていることを確認できます。
移行後のMiniTools Partition Wizardメイン画面

この管理画面の内容から、無事に移行できたことを確認できました。

いつもの匠
いつもの匠

めちゃくちゃ簡単にWindowsを移行できたー!

WindowsをSSDへ簡単に移行できるツール

実際にやってみたらわかりますが、めちゃくちゃ簡単にシステムディスクを全て移行できます。実際にかかった時間のほとんどはデータコピーにかかった1時間強で、2時間以内に作業完了できました。

これが一台なら、無料でも頑張って手作業でもなんとかできるかもしれません。しかし、数台~数十台を移行するなら絶対にお得です。

いつもの匠
いつもの匠

時給換算するとコスパコストパフォーマンスがめちゃくちゃ良いよね

個人の場合は複数のパソコンに使うことはないかもしれませんが、移行後にも使用できる機能が充実しているのが魅力です。一回限りではなく移行後も使い続けられるなら、購入したソフトウェアが無駄にならないのが良いですよね。

MiniTools Partition Wizard ディスク使用状況分析は、ディスクのデータ使用率を細かく分析して、データ整理に役立てます。
MiniTools Partition Wizard ディスク使用状況分析
MiniTools Partition Wizard ディスクベンチマークでは、ディスクの性能を確認することができます。
MiniTools Partition Wizard ディスクベンチマーク
MiniTools Partition Wizard パーティション復元機能で、パーティションのデータを復元することができます。
MiniTools Partition Wizard パーティション復元機能

移行後もMiniTools Partition Wizardは使い続けられる機能が豊富なので、パーティション管理ソフトウェアをうたいながら「ディスクの総合管理ソフトウェア」になっています。そのため、移行後も筆者は便利に使用しています。

MiniTool Partition WizardでWindowsをSSDへ簡単に移行したい人は、ぜひ以下のボタンからMiniTool Partition Wizardをダウンロードして使ってみてください。

無料版/プロ版 6,578円~

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。